G-SHOCK GM-5600との出会いと別れ:「時計着けない派」が沼の浅瀬にハマるまで

モノ

最近はTwitterのフォロワーに「G-SHOCKを買い漁ってる人」と思われている節がありますが、ほんの半年前までは「時計着けない派」でした。沼の入り口となる1本だった「GM-5600B-1JF」を手放したので、出会いと別れを綴ろうと思います。

時計なんて要らなくない?

そもそも「時計着けない派」だった理由としては、いまどき実用上は時間なんてスマホかPCで見れば良いですし、年齢・身分相応のステータス云々なんて話をされても、時計でマウントを取り合っているみっともないおじさんたちと関わりたくないので「だから何?むしろ着けないことで向こうから切ってもらえるならありがたいんだけど」としか思えませんし、資産性とかは元手もない上に刹那的な生き方をしているので論外。とにかく、どの角度から見ても要らんわという感じでした。

ただ、ガジェット好きの性として、要るか要らないかは別として「モノとしての魅力」に惹かれることは少なからずあります。機構面では機械式時計なんて凄まじい世界ですし、ブランドやモデルの生い立ちや開発ストーリー、普通の工業製品としては考えられないほど微に入り細を穿つこだわりなど、うっかり耳を傾けてしまうと刺さりかねないのです。

ちなみに、スマートウォッチはスマホオタクの延長線上で当然何度か試してはみましたが、あまり合わなかったというかはっきりと嫌いです。なんか、ディストピアじみた束縛感があるじゃないですか。嫌ですよ、腕輪で管理されるの。

“真っ黒なG-SHOCK”との出会い

もはやなぜだったのかも覚えていませんが、2021年秋、何らかの外的要因によって「G-SHOCK欲しい欲しい期」が到来しました。「G-SHOCKってなんかデジタルでベゼルにごちゃごちゃ書いてあって80年代みたいなセンスのちょいダサなやつでしょ」という認識だった私にとって、なにかの拍子に知ってしまった“オールブラック”こと「DW-5600BB-1JF」はあまりに衝撃的でした。

古臭い色使いのごちゃっとした部分もなければ、液晶まで反転色で真っ黒。シンプルかつスタイリッシュな、知らなかった一面に心を掴まれてしまいました。

なお、当時の感覚を思い出しながら書いているので批判的ですが、今は頭がやられてしまったので初代モデルのようないかにもなG-SHOCKを見ても「かっけ~!やっぱこれだよな~!1本ぐらい持っといた方がいいかな~?」となってしまいます。あまり購入をそそのかさないようにしてやってください。

検討の末、メタルカバードの「GM-5600」に

きっかけは樹脂のオールブラックでしたが、どんなモデルがあるのかなと調べているうちに欲がでてきて、最終的に「GM-5600B-1JF」というモデルを2021年9月に購入しました。真っ黒でベゼル文字なし、反転液晶という点はDW-5600BB-1JFと同じですが、ベゼルがステンレススチールに変更されているちょっと良いヤツです。予算的には倍ぐらいになりました(1万円弱→2万円強)。

樹脂製のオールブラックは今でもちょっと欲しいのですが、メタルカバードを選んだのは正解でした。画面周りの平面だけヘアライン、その他は光沢仕上げのこのモデルは、周囲の風景次第で「黒」だけではない豊かな表情を見せてくれます。特に夜道での映り込みは美しく、無意味に手首に目線をやって「良い買い物したなぁ」と満足するクセが付きました(今後の影響を考えるとある意味不正解かもしれません)。

それに、金属なのはカバーだけですから後述するフルメタルと比べれば本体重量は約73gと軽く、「軽くて邪魔にならない、壊れない、狂わない」というツールとしてのG-SHOCKの素晴らしさを実感できました。実用時計としてG-SHOCKに勝る合理的な選択肢はほかにないでしょう(これも今後の影響を考えると……)。

次の出会いのための別れ

結局こいつをきっかけにG-SHOCKについて調べたり新情報を追ったりするようになってしまい、そこからはズブズブでした。派手なスケルトンモデルを買ってみたり、アナデジの人気モデル「GA-2100」にも手を出したり、ちょうど始まったばかりのカラーオーダーの「MY G-SHOCK」をすかさず注文したり……最終的にはハマりすぎて一周したことが手放す理由になりました。

実用上は時計なんて要らない、何十万もする時計を買ってひけらかすのも馬鹿げている、という価値観の根底は今も変わっていません。でも、数万円程度の「高くないけど質の良い、面白い時計たち」に興味を持つようにはなりました。最近はフルメタルG-SHOCK(GMW-B5000D-1JF)とオシアナス(OCW-T200S-3AJF)をその日の気分で選んで着けています。

フルメタルG-SHOCKに関しては、ハマってしまったら結局行き着く先はここだろうと腹をくくって買いました。重すぎて実用性は微妙ですが満足しています。オシアナスの方は2月に出たばかりの新色で、良い意味でオシアナスらしくない「シンプルな3針」「オタクブルーじゃなくてグリーン」という上品さが気に入っています。これはG-SHOCKの話から外れるのでまたの機会に。

最初の1本だったGM-5600B-1JFを含めた数本のコレクションを整理し、今はフルメタルとオシアナス、MY G-SHOCKの3本だけになりました。金銭的には売り払っても二束三文ですが、樹脂パーツを多く含む時計は月日とともに劣化していく一方なので、しまい込んだまま無意味に崩壊させるぐらいならどこかで活躍して欲しかったのです。

しかし、これで時計ケースに空きができてしまいました。別れが次の出会いを呼び込む、煩悩の連鎖はまだ続きそうです。

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