そこそこ高スペックで専用キーボードもあるAndroidタブレット「Lenovo Tab P11 Pro」を使ってみた

デジモノ

レノボ・ジャパン様のご厚意で「Lenovo Tab P11 Pro」をお借りしました。一時期はかなり衰退していたAndroidタブレットですが、最近はプレミアム路線の機種が息を吹き返してきています。何かしら触っておきたいとは思っていたので良い機会でした。

発売から少し期間が経っている機種なので、今回は詳細なレビューというよりは「実際使ってみてどうだったか」程度のくだけた感じで。

「Lenovo Tab P11 Pro」ってどんな機種?

Lenovo Tab P11 Proは2020年11月に発売された機種で、価格は6万円台中盤。日本ではWi-Fiモデルのみの展開で、(通信キャリアなどを通さず)メーカーが直接販売しています。

SoCはQualcommのミッドハイレンジ向け「Snapdragon 730G」を搭載し、メモリは6GB、ストレージは128GB。ディスプレイは11.5インチの有機ELで、画面サイズも2,560×1,600(WQXGA)と高めです。また、2in1スタイルで利用できる専用キーボード(別売)も用意されています。

発売時のOSバージョンはAndroid 10でしたが、2022年6月現在はAndroid 11へのアップデートも提供中。実を言うとLenovoのタブレットでOSアプデが来る機種はあまり多くないのですが、そこはやはりプレミアムモデルらしい対応をされていますね。

冒頭でも触れたとおり、Androidタブレットという市場は一時期は壊滅的な状況でした。国内外どちらに目を向けてもローエンド~ミドルレンジの機種がちらほら出てくる程度の寂しい状況で、特にハイエンドで孤軍奮闘していたHUAWEIがGMSを搭載できなくなって事実上脱落してからは、タブレット端末をバリバリ使いこなしたい層にはほぼあってないような選択肢になってしまいました。

ところが、ここ2年程度でだいぶ活気が戻ってきました。そこそこ以上のスペックを持ち、ペンや専用キーボードなど多様な使い方に対応できるアクセサリーまで揃えた機種をいくつかのメーカーが再び出すようになったのです。

Lenovo Tab P11 Proが出てきたのはちょうどAndroidタブレットが盛り返し始めた時期で、発表時には「おっ、久しぶりにまともに使えそうなAndroidタブレットが出てきたな」と興味を惹かれた機種でした。

本体と専用キーボードの外観をチェック!

今回はタブレット本体のほかに、別売の「Lenovo Tab P11 Pro用キーボードパック」(9,900円)もお借りしました。使用感をレポートする前に、本体と専用キーボードの外観を見ていきましょう。

「タブレットは7~8インチクラスと10インチクラスの二択」だった時代の感覚でいくと11.5インチなんて一体どんな巨大なタブレットなんだろうと一瞬思ってしまいますが、そこは今時のスマートフォンと同様にベゼルレスでコンパクトにまとまっています。サイズは264.28×171.4×5.8mm、本体重量は約485gということで、数年前の10インチタブレットのサイズ感とほぼ変わりません。

アルミニウム合金製のユニボディは質感も良く、奇をてらわないデザインでシーンを問わず使えるでしょう。Lenovoのタブレットでは他の機種でもいくつか採用されている、さりげないツートンカラーがチャームポイント。

電源キーと音量キーは左上の角に集められており、片手で簡単にスクリーンショットを撮れて悪くない配置だと思います。また、電源キーには指紋センサーが内蔵されています。

別売のキーボードパックは、専用キーボードとスタンドバックカバーの2点セット。本体をはさむように表裏に装着します。キーボードはポゴピン接続の専用品となっています。

日本版のキーボードは日本語配列のみ。さすがにノートPCのキーボードと比べると横幅に制約があるため、右端の記号部分などは苦しいキーレイアウトです。それでも、大半の人は英語配列を打ち慣れていないであろうことを考えると、やや強引な作りでもしっかり日本仕様にして出してくれているのは良いことではないでしょうか。

スタンドバックカバー(とキーボードの裏面)はファブリック素材が張られているので、冬場でもアルミボディのひんやり感を避けて使えますね。

わざわざ背面に板を付けて厚くすることに何の意味があるのかというと、下半分を開いてSurfaceシリーズなどのようなキックスタンドとして使えます。キーボード使用時に限らず、動画視聴などタブレット単体で自立させておきたい場面でも活躍します。

筆者は以前、同じLenovo製の「IdeaPad Duet Chromebook」を所有しており、そちらにも似たようなスタンド機能付きの背面カバーがありました。ただ、正直言って「無駄に厚くなるし重くなるからイヤ」だったんですよね。

しかし、後発のLenovo Tab P11 Proでは少し改良されていて、スタンドを開くとタブレット本体が見える……つまり、土台が省略されて何層にも重なり合っていたパーツが減ったことで、薄型・軽量化されています。

本体+キーボード+スタンドバックカバーの3枚を重ねた状態でも、一般的なモバイルノートPC程度の薄さなのでだいぶ軽快な印象に変わりました。というか、本体がめちゃくちゃ薄いんですよね(厚さ5.8mm)。

2週間使ってみた感想

発売から1年半以上経っている機種なので、今の目でスペックを評価するのはフェアではないと思いますが、ブラウジングや動画、電子書籍などの受け手寄りの用途ならまだまだ快適に使える性能ではあります。とは言ってもゲームや重めのクリエイティブツールを動かすなら、Snapdragon 870搭載の後継機「Lenovo Tab P12 Pro」を選んだ方が良いでしょう。

使い勝手の面で良かったところとしては、キーボード着脱時に自動で切り替わる「作業モード」というデスクトップUIはなかなか便利でした(手動でも切り替え可能)。

プレミアムAndroidタブレット共通の問題として、ずっと瀕死状態だったジャンルのせいで大画面でゴリゴリ使えるキラーアプリが存在しないという課題があるのですが、これならひとまず「スマホ用のアプリをウィンドウ表示で並べて使える」というメリットは出せます。YouTubeでだらだらライブ配信を見ながらTwitterもしたいなんて時には良いですね(全然作業してないじゃん)。

そうそう、動画といえば、Dolby Atmos対応のステレオスピーカーと大きな有機ELディスプレイの組み合わせで視聴体験はなかなか良いです。

iPad Proを筆頭に、高価格帯のタブレット端末はだんだん「コンテンツを消費するだけのビューアー端末」から「クリエイターの機動力を高めるツール」にシフトしているわけですが、実際のところ、Androidタブレットをアウトプットに使うのはハードの出来以前にアプリの問題があってまだ厳しいと言わざるを得ません。

そういう意味では、完全にクリエイティブツールの価格帯な10万円クラスのAndroidタブレットを今買うのはかなり勇気がいると思うのですが、Lenovo Tab P11 Proぐらいの価格帯(6万円ぐらい)なら上質なコンテンツビューアーとしても抵抗なく手を出せて、なおかつ、クリエイティブ用途にも片足突っ込める程度のポテンシャルはあるという絶妙な塩梅です。復活の兆しを見せているAndroidタブレットの「再挑戦用」としてはちょうどいい機種だと思います。

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