Androidの仮想メモリ拡張って効果あるの?「OPPO Reno7 A」で試してみた

デジモノ

最近のAndroidスマートフォンの一部には、ストレージの空きスペースを仮想的にメモリとして割り当て、作業領域を拡張する機能が実装されています。最新のミドルレンジスマホ「OPPO Reno7 A」にもこの手の機能があったので、実際どれぐらい変わるものなのか、設定を変えながら試してみることにしました。

OPPO Reno7 Aの場合は6GB+5GBまで拡張可能

メーカーによって機能の呼び名は異なり、OPPOでは「RAMの拡張」と呼ばれています。OPPO Reno7 Aには6GBのメモリが搭載されており、RAMの拡張機能を使うとストレージを最大5GBまで仮想メモリに回せます。単純に足し算して良いとは言えませんが、理屈の上では一応11GB相当になるということです。

設定画面を開いて少し驚いたのは、なんとこの機種、出荷状態で2GBまでの拡張設定が入っていました。ほとんどのメーカー/機種では今のところ、ひっそりと準備されている知る人ぞ知る機能なので、まさか標準で使っているとは。

しかし2GBや3GB程度の差では違いが出にくいだろうと思い、今回は「RAMの拡張」をOFFにした状態と上限の5GBに設定した状態のそれぞれで、ベンチマークを走らせたり普通に使ったりしてみました。

拡張なし vs. 拡張5GBのベンチマーク結果

ひとまず、数値で分かる結果からお見せしましょう。有名ベンチマークアプリ「Geekbench 5」(主にCPU性能を計測)、「3DMark」Wild Lifeモード(主にGPU性能を計測)、「Antutu Benchmark」V9.4.0(総合性能を計測、メモリに特化した項目もあり)の3つを使って、拡張なしと拡張5GBの設定でそれぞれベンチマークスコアを出してみました。

以下のスクリーンショットは3組とも、左側が拡張なし、右側が拡張5GBの設定で計測したものです。

結果はご覧の通りで、どのアプリでも拡張メモリの設定有無でベンチマークスコアに有意な差は見られません。少なくともOPPOのやり方の場合はベンチマークに影響は出ないと考えて良いでしょう。

なお、外的要因による変化を減らすため、電池残量やバッテリー温度はなるべく揃え、落ち着いたコンディションで計測を行いました。よその記事を拝見すると「RAMの拡張でほんの少しスコアが上がった」という意見も見受けられましたが、ベンチマークの仕組み上発生するブレの範囲だと思います。ここでは時短のため一発勝負で並べましたが、そこまで細かい比較をするには本来なら数回ずつ測って平均値を見るべき話で、ベンチマークはその一回のスコアだけで僅差の優劣を断言できるようなものではありません。

話が脱線しそうなので戻すと、ベンチマークに限らず実使用でもRAMの拡張の有無を感じるのは困難でした。ゲームなどを除けば、常識的な範囲の使い方であればそもそも物理メモリの6GBでもあまり不足を感じる場面はありませんし、本当にいつもカツカツまで埋まっている人なら恩恵を受けられるかも?という程度だと思います。

一周回って「ストレージの仮想メモリ化」の流れが来る?

Android黎明期から追っていてカスタムも楽しんでいたような方なら記憶にあるかと思いますが、ストレージを仮想的に作業領域に回して、メモリ不足を気休め程度でもマシにするという発想は昔からありました。スマホだけでなくPCに目を向けると、もっと一般的な機能になっていますね。

その頃は内蔵ストレージ自体もとても小さかったので主にmicroSDを仮想RAMに回す手法が編み出されていたわけですが、今のスマートフォンはミドルレンジ以下でも64GBや128GBのストレージは普通にありますし、RAM代わりにするには速度的に厳しいeMMCではなく、高速なUFSが奢られている機種も珍しくはないです。

そう考えると、メモリの少ない低価格機の満足度を高める方法としては仮想メモリ拡張機能を搭載する価値は高く、それができる下地も整っていると言えます。このOPPO Reno7 Aぐらいのクラスなら不要だと思いますが、もっと下のクラスなら有益でしょう。

今はメーカー各社が独自にこの手の機能を入れ始めている段階ですが、そういうトレンドを汲んでAndroidの標準機能として取り込まれるのは非常によくあるパターンなので、もしかしたら今後、一周回って当たり前の機能になるかもしれませんね。

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