新型BRZ(ZC8)に試乗した感想

自動車

新型BRZ(ZC8)に試乗した際の写真とメモを発掘したので記録しておきます。試乗時期は2021年8月頃と少し前の話になりますがお付き合いください。

試乗したのは今から約1年前、新型BRZの正式発表から1ヶ月も経っていない頃。週末限定でマニュアルの試乗車が各ディーラーを回っていた時に早速試乗しました。

上位グレードの「S」で、色はスバルらしいWRブルー・パール。純正オプションのエアロ類は特に付いていない状態だったと思います。公式画像で見るとこの独特のニヤケ顔はあまり格好良くは思えなかったのですが、実車を見ると立体的な造形で悪くありません。

スポーツカーやセダンぐらいの車高だと現実では見下ろす機会の方がはるかに多いですから、見え方の違いから写真でピンと来なくても実物は悪くないってパターンは結構多い気がします。

Sグレードはマットダークグレーメタリックの18インチホイールを標準装備しています。サイドは抑揚が効いていてなかなかカッコいいですよね。ドア下から後ろにかけてのバキバキにエッジの立ったラインなんて、ノーマルらしからぬ雰囲気があると思います。

トランク部分は新型スープラのように、はじめからダックテール風の形状になっています。このまま羽はつけない方が今時のスポーツカーらしいと思いますが、実は純正オプションに「STIドライカーボンリアスポイラー」という純正品でここまでやるか?というぐらい派手なスワンネックのデカッ羽があり、そういうのが好きな人向けの選択肢もちゃんと用意されています。

内装は、航空機のコックピットのような雰囲気のあるエアコン操作パネルなどに先代の面影もありつつ、全体的にちょっと質感が向上したような感じ。試乗車は上位グレードなのでウルトラスエード張りのシートが入っています。

旧型より少し着座位置が下がっているそうですが、乗降性はあまり変わらず、この手の車としてはイージーな印象。乗り込むと適度な包まれ感があり、ドラポジはさすがに走るための車という感じでしっくり来ます。

針のメーターは無くなり、フルデジタルに変わりました。とは言っても過度にグラフィカルなものではなく(左右は単色ですし)、適度に見やすくもスポーツカーらしさは損ねないシンプルで硬派な表示です。

ディーラー試乗ですので、乗車時間は20分ほど。少しワインディングっぽい要素もある郊外の試乗コースでした。

刺激的でキレのある走りが強く印象に残る……というようなキャラクターではなく、乗り終えてまず思ったことは「良い車だな」と。加速にしてもコーナリングにしてもリニアで、ストレスなく意図した通りに動いてくれることがそう感じさせたのだと思います。荒れ気味の路面のいなし方も先代より上質で、大人も満足できる車ではないでしょうか。

2Lから2.4Lに排気量を拡大したことによる余裕もあり、普段それほどMT車に乗る機会が多いわけではない私でも、乗り出しからギクシャクすることは一切なくリラックスして乗れました(先代はBRZでなく86のMTだけ乗ったことがあります)。ピュアスポーツとしてでなく、グランドツーリング的な乗り方をしたい人が買っても意外とありなんじゃないかなと思いましたよ。

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