スマートフォンを2台持ち(以上)する我々にとって、ポケットの減る夏は非常に持ち運びに困るシーズンです。そういう人向けの複数台用スマートフォンポーチはここ10年で何度か出てきましたが、ニッチすぎるので基本的に長続きしないんですよね。ある物を大切に使うしかありません。
今回はあまりたくさん入る物ではなく、プライベートと仕事用などでガジェットオタク以外でも多々あるであろう「2台持ち」を想定したスマホポーチです。2台程度ならそこそこ売られているので普段なら見向きもしないところですが、これがなかなか良い出来なのです。
コクヨのハイブリッドワーク向けビジネスバッグ&アクセサリー「THIRD FIRLD」シリーズのひとつとして販売されている「スタンドフォンポーチ」(TFD-S11)という製品で直販価格は4,400円。Amazonとかだと3,000円台前半なので公式サイト以外の取り扱いサイトでの購入をおすすめします。
色はダークグレー/ライトブルー/ベージュの3色があり、私は無難にダークグレーを選びました。
このポーチはどうやら、最近よく見聞きする“スマホしか入らない極小ポシェット”的な使い方も想定しているようで、ショルダーベルト付き。正直、これ単体でぶら下げて使うシーンは個人的にはないので、縫い付けられていて取り外し不可なのはちょっとマイナス。まぁ、短めにセットしておけばバッグの中から出す時には便利だと思うことにしておきます。
表裏のポケットに1台ずつスマートフォンが入ります。さすがに設計が新しいので、6インチ台後半の大型端末でも普通に入りました(写真では小さいやつばっかですが)。また、内側にカードポケットも1ヶ所あります。
側面にはファスナーを裏返したものが半周以上使われていますが、実際に開くようになっているわけではありません。内部が中空になっているおかげで、表裏に2台のスマートフォンを入れてもポーチが不格好に膨らまず(中身が中間層に逃げて)、パリッとした平面的なフォルムが保たれます。こういうのってどうしてもオジサンくさくなりがちでスタイリッシュな製品は少ないので、地味ながらうれしい工夫です。
そして、背面の板を展開すると……
簡易的なスマートフォンスタンドにもなります。カンガルーのポケットのような部分にスマートフォンの下端を差し込んで使うため、動画視聴などのための横置きは難しいです。
そもそもTHIRD FIELDというシリーズは場所にとらわれないワークスタイルに役立つツールというコンセプトのようですから、おそらく「コワーキングスペースなどでの仕事中、このポーチを使ってPC脇にスマホを立てて、連絡を見逃さないようにする」みたいな使い方をしてもらいたいんじゃないですかね?考察はともかく、荷物を増やさずとっさに使えるスマートフォンスタンドがあるのは決して損な話ではありません。
総評としては、サイズ的にも大型化された最近のスマートフォンに十分対応でき、見た目にもスタイリッシュなフォルムやニュートラルなカラーバリエーションが現代的で好印象。貴重な洗練度の高い2台持ち対応スマホポーチということで、おすすめできる製品です。