お散歩カメラとしてお迎えしたばかりのGR IIIxを弄っていたら、これにもあるじゃないですか。多重露出。
デジタルの場合の多重露出(多重露光)とは、2枚の写真を撮って重ねて合成する技法。元々はフィルム時代の裏技で、1コマのフィルムを2回露光させて独特の表現を楽しむものでした。
デジタルカメラで多重露出が純正機能として入っているものは少ないので(というかフィルムカメラでも巻き上げをうまいこと騙してやるもので、基本的に正規の機能ではない)、Photoshopとかのソフトで後から作るのが一般的です。しかし、GRにはカメラ内で多重露出ができる機能があるので、ドライブモードをコレにして2枚撮れば勝手に重ねていい感じにしておいてくれます。
先日買ったオリンパスのE-M1Xにも同じ機能があった……というより、あれに味を占めてGRでも多重露出機能で遊ぼうとしているわけですが、何気にGRの多重露出のほうが設定が充実しています。平均、加算、比較明と合成方法を選べるので、三脚を用意してうまいことやれば花火とかもいけるかも?ま、そういうのは40mmのGR IIIxより28mmのGR IIIの領分でしょうけれども。

2022.09.29
【E-M1X】夜景撮影で多重露光を使って遊んでみる
最近新しいカメラ(新しくはない)を買いました。オリンパス(発売当時)の「OM-D E-M1X」というカメラで、ぶっちゃけ商売としては盛大にコ...
E-M1Xの多重露出で遊んだ時は「ちゃんと撮った夜景写真+わざとピントを外した玉ボケ写真」の組み合わせで本来のスペック以上の大きなボケを作って幻想的な感じにするのにハマっていたので、とりあえずGR IIIxでもやってみましたが……これは微妙。
ブリージング(ピント位置による画角の変化)が大きいレンズなので、ポジションを変えずに主題と副題(玉ボケ)を撮っても光源の位置が盛大にズレてしまって整わないんですね。光源が無数にあるキラキラの場面ではなく、ろうそくか白熱電球でもぽつんと灯っている場面で使うならなんとかなりそう。
GRで多重露出をやるなら玉ボケチート盛り路線は諦めて、まったく別の場面を重ねて意味ありげでアーティスティックな画像を作る方が楽しいかも。
これなんかは正真正銘のミスショットなんですけど(2枚目は何を撮ったのかも分からない……たぶん足元のタイル?)、こんなんでもなんかエモそうに見えるから多重露出の魔力はすごい。肩の力を抜いて気軽にスナップを楽しみ、どんな写真が撮れるかわからないワクワク感を味わうにはピッタリな機能だと思いますよ。