1ヶ月半ぐらい前にNTT-X Storeで行われていたセールで、PHILIPSの31.5インチ4Kモニター「329P1H/11」を買いました。お値段はなんとたったの49,980円。
もうこの値段では買えませんし今更書いてもあまり参考にはならないかもしれませんが(なので今回はガッツリレビューはしません)、せっかくなので軽めに書き残しておこうかと思います。ちなみに、物は結構良かったですよ。
329P1H/11の製品情報はこちら。他のECサイトをいくつか見ると7万円前後で売られているところが多いようです。
正直5万円ならこのサイズ、この解像度の時点で破格なので買いだと思いますが、その他の仕様もなかなか魅力的。最大90WのUSB PD給電ができるUSB Type-Cを備えており、DisplayPort Alternate Modeを使えるノートPCなどであればケーブル1本ですっきりと完結します。
さらにモニター側にUSB Standard-A(4口)、有線LAN、スピーカー、Webカメラなども搭載されており、ドッキングステーションとしても優秀。はじめからコスパ重視で作られたモニターだとこういう機能はなかなか入ってこないので、運良く安く買えた上位機種ならではのお得感があるかなと。
御託はこのぐらいにして開封(ここまで1ヶ月以上放置していたのは秘密)。3辺狭額縁で古臭さや廉価グレード感はない無難なデザインです。質感はプラスチック丸出しですが、下部ベゼルや背面、台座の一部など、面積の広いパーツにはヘアライン風の模様が入っていてパッと見の印象は悪くありません。
「安いモニターではおざなりにされがち」シリーズで言えば、スタンドもなかなか立派。チルト、スイベル、高さ調整はもちろん、縦向きでも使えるピボット機能まで付いています。VESAでモニターアームに吊るさないと話にならない、というようなものではないので、追加投資なしでちゃんと使えます。
画質や発色はどうかと言うと、これもまったく問題なし。本当にこんな値段で買えてしまったのが不思議になってくるほどです。
スペック的には10億7000万色表示、色域カバー率はNTSC117%、sRGB 128%、Adobe RGB 89%とのこと。視野角の広いIPS液晶で、表面処理は安定のアンチグレア。ご丁寧に出荷時のキャリブレーションレポートまで同封されていました。厳密な制作用途ではないホビーユースなら、画像加工や写真のレタッチなども全然いけます。
褒めっぱなしですが、ここからは少し微妙な点も。まず、スピーカーやWebカメラはおまけレベルと思っておいた方が良いでしょう。
スピーカーは一応ステレオで5Wなので、よくある「通知音が聞こえれば最低限OK」みたいなレベルの物よりは一段上で、Web会議ぐらいなら許せるかなという感じ。ただ、大きさのせいか裏側のテキトーな位置からの音の出方がけっこう気になるので、音楽を流したり動画を観たりするのには向きません。
Webカメラはモニター上部に格納されており、押し込むとバネでニョキッとせり上がってきます。開閉操作がめちゃプラスチッキーでチープなのはさておき、画質と画角がイマイチ……もちろん設置環境にもよるのでしょうけれど、31.5インチモニターの上にWebカメラはやや高すぎるかもしれません。俯角を付けられないのも厳しいところ。
あとは入力ソースの扱いなどの機能面がやや手薄です。このサイズの高解像度ディスプレイだとPIPやPBPで複数ソースからの映像を1枚にまとめたい人も少なくないと思いますが、そういう気の利いた機能はない模様。あくまで1画面として扱うことになるので、Microsoft PowerToysとかでうまいこと使っていくといいんじゃないでしょうか。
ケチの付け所はほぼおまけ要素だけで、素性はかなり優秀。これで5万円は良い買い物をしたなと思います。まだ探せば6万円強で買えるところはあるようなので、それでもアリかと。