1年ぐらいpovo2.0で使っていたサブ回線を、少し使い方が変わってきたので「コンスタントに使うならトッピングも手間だし、普通の月額制で安いとこに移したいな」と思い、IIJmioにMNPしました。音声SIMの4GBプランで月額1,000円を切り(990円)、由緒正しい通信事業者としての信頼感もあり無難な選択でしょう。
今回の本題は回線ではなく、セットで買った端末の話。回線自体はすでに持っている他の端末で使うつもりですが、ちょうどMNP特価の「顧客満足度No.1記念キャンペーン【スマホ大特価セール】」というキャンペーンが実施されていたので、回線を動かすついでに何か買っておかないと損だな、と。
かなり多くの機種がセール対象になっており、せっかくなのでハイエンド寄りの機種(※1)を拾いに行ってもいいかなとも思いましたが、特に使うあてもなく無駄に数万円使うよりは、安い機種をタダ同然でもらうコースの方が良いか、と「OPPO A55s 5G」をチョイスしました。なんとMNP特価で980円、しかも同時開催されている別のキャンペーンで契約事務手数料が1,100円引かれているので、本当にタダみたいなもんです。
(※1:Snapdragon 888搭載のXiaomi 11T Proが34,800円とか、Snapdragon 8 Gen 1搭載のmotorola edge 30 proが54,800円とかはかなりお得な気がします。ちなみに、IIJmioの特価端末を買う時は割引前の価格でオーソリが一旦かかるので、高価な端末を狙う場合はクレジットカードの空き枠に注意)
OPPO A55s 5Gは日本で販売されているOPPOスマートフォンの中ではエントリークラスに位置付けられており、2021年11月に発売された機種。発売当時の価格は33,800円(SIMフリー版)で、中身を考えたら少々割高感のある微妙なポジションでしたが、今の相場だと中古屋で未使用品を1万円台後半で買えるぐらいなので適正価格で流通しつつあるのではないかと思います。
参考までに、主なスペックは以下の通り。
OPPO A55s 5G(CPH2309)のスペック
・SoC:Qualcomm Snapdragon 480 5G
・メモリ:4GB(LPDDR4X 2133MHz)
・ストレージ:64GB+microSD
・画面サイズ:6.5インチ(画面占有率90%)
・画面解像度:2,400×1,080(FHD+)
・その他ディスプレイ仕様:液晶/リフレッシュレート90Hz/タッチサンプリングレート180Hz
・アウトカメラ:約1,300万画素 F2.2(広角)+約200万画素 F2.4(深度)
・インカメラ:約200万画素 F2.4
・対応バンド:5G n3/n28/n77/n78、4G 1/2/3/4/5/7/8/18/19/26/28/38/39/40/41/42
・Wi-Fi:IEEE 802.11a/b/g/n
・Bluetooth:Bluetooth 5.0
・バッテリー:4,000mAh
・端子:USB Type-C、3,5mmステレオミニジャック
・OS:Android 11(ColorOS 11)→Android 12(ColorOS 12)
・サイズ:約162.1×74.7×8.2mm
・重量:約178g
SoCがSnapdragon 4シリーズだったりメモリが4GBだったりと、Reno7 Aなどと比べれば価格相応にダウングレードされている部分もありますが、90Hz駆動のフルHD液晶が載っているあたりは価格帯を考えるとけっこう頑張ってるんじゃないですかね?あと5G対応も。
Reno7 Aなどの上位機種と統一されたデザインの緑色のパッケージを開けてみると、本体のほかにはTPU素材のクリアケースが入っていました。そのほかの同梱物はクイックスタートガイドとSIMピンのみで、充電器やUSBケーブルなどはありません。まぁ、最近の流れですね。
付属ケースは至って普通のTPUケースで、無難に使える感じ。付属品を減らす流れからすると必須ではない「おまけ」的存在のケースだけが残るのも不思議な気がしますが、このクラスの機種はサードパーティ製アクセサリーの入手性も良くないので、あると助かる人も多いのでしょうね。私はノーガード派なので使いませんが……
Renoシリーズではないけれど見た目はRenoシリーズっぽい、というかReno5 Aによく似た雰囲気。フレーム・バックパネルともに樹脂製で、側面のメッキ調塗装はチープですが、光沢を抑えサラッとした手触りのバックパネルはなかなかお上品で悪くない見栄えです。
eSIMまでは対応しておらず、物理SIM(nanoSIM)2枚が入る仕様。ただし、2枚目のSIMとmicroSDはどちらか一方を使える排他仕様のスロットでした。



さすがにSnapdragon 480 5G+RAM 4GBではWebブラウジングやSNS閲覧程度でも引っかかりやモタつきを感じる場面が多く、ゲームはもってのほか、日常利用でも快適とは言い難いところ。業務連絡のための2台目用途だとか、年配の家族に持たせるLINE用だとか、何かしらの割り切った使い方が吉でしょうね。
ソフトウェアの面では期待以上に魅力的で、ColorOSの豊富なカスタマイズ機能は上位機種と遜色なく揃っていますし、Android 11→12のOSバージョンアップも可能です。OPPOは日本市場に投入している機種に限っていえば長らくOSアプデに積極的ではないメーカーだったので(※2)、A55sのような廉価機にOSアプデが配信されていたのは驚きました。
(※2:エントリークラスは言うまでもなくコスト的にも性能的にも厳しいでしょうし、Reno Aシリーズも日本専用機種ゆえにグローバルモデルより負担が重くなりますから仕方なかったとは思います)
細かいところだと、エントリーモデルなのにBluetoothオーディオの対応コーデックが意外と充実しているのも良いですね。aptX系の派生コーデック(aptX HD、aptX Adaptive、aptX TWS+)に加えてLDACまで対応しています。
機能面で残念だった……というか当然あると思っていて「うわ、失敗した」と思ったのは指紋認証がないこと。一応、インカメラを使った簡易タイプの顔認証はあるんですけどね。
カメラも夜景や暗所でなければ普通に撮れます。特に秀でているわけではないにせよ、記録用としての携帯端末のカメラに本来求められていた程度の使い方なら十分でしょう。ただ、ピクセルビニング機能をON/OFFしているわけではない純粋な1,200万画素センサーなのでデジタルズーム時の写りは期待できず(※3)、セカンドカメラが望遠か超広角だと良かったですね。
(※3:最近のトレンドである「5,000万画素超の高画素センサーを必要に応じて4画素ずつ束ね、通常は1,200万画素程度として扱っている」タイプだと、機種にもよりますがデジタルズーム時はピクセルビニングを解除して本来の画素数に戻した上で中央部分を切り出してくれるので劣化しにくいのです)
一応「OPPO A77」が後継機ということになっていますが、旧モデルのはずのA55s 5Gがスペック的には勝っている部分もあり(そもそも価格帯がだいぶ違う)、Android 12のアップデートも来ているので1年落ちのデメリットも少なめ。
発売時点ではOPPO A55s 5Gは正直微妙かなと思っていましたが、探せば1万円台中盤~後半で買える今なら悪くないというか、価格に見合った買い物になるかと思います。もちろん今回のようにMVNO回線付きでタダ同然というパターンもありでしょう。

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