2023年2月28日から、ソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」にVer 2.0.0のソフトウェアアップデートが配信されています。いつもの細かな修正ではなく、昨年10月から予告されていたマルチポイント機能への対応という要チェックな内容です。
マルチポイントというのは2台のBluetooth親機と同時に接続して待機させておける機能。別に2系統の音が同時に鳴るわけではないのでマルチペアリングとの違いがちょっとわかりにくいかもしれませんが、たとえば「タブレットで動画を観ている途中でスマートフォンにかかってきた電話を取る」みたいな使い方も断然しやすくなります。
「Headphones Connect」アプリ経由でさっそくアップデートしてみました。Androidスマートフォンを使用し、所要時間は30~40分といったところ(ちゃんと見てなかった)。
アップデート完了後、アプリの「システム」タブにある「2台の機器と同時に接続」という設定項目をONにするとマルチポイント機能を使えるようになります(1枚目のスクショのやつ)。もしかしたらずっとONにしていると電池持ちに多少影響があるのかな?という気もしますが、こまめにON/OFFすると再起動がかかって面倒なので今のところずっとONのまま使ってみています。
試しにLDAC対応のスマートフォン(Pixel 7)と他の機器をマルチポイントで接続してみましたが、2系統で待機させる以上は帯域を食うLDACは当然使えないものかと思いきや、普通にLDACのまま維持されるのは驚きました。
余談ですが、マルチポイントでもう一方の機器(PCとかタブレットとか)をメインにしている間でも、スマートフォンアプリから使用コーデックや再生中のコンテンツのタイトルなどを覗き見できるのも面白いです。対応コーデックの確認とかにちょっと使えそう。
マルチポイント機能を有効化した後は、Headphones Connectアプリから接続機器の管理ができるようになります。これがマルチポイント対応の副産物という感じでけっこう便利。
マルチポイント接続中の2台の行き来だけでなく、元々対応していたマルチペアリング(最大8台)の登録済デバイスの整理もできるため、古い順で押し出されていくのを待つのではなく使わなくなったデバイスなどを任意に外せます。たくさんのデバイスがその辺に転がっているガジェットオタクのみなさまなら重宝するかと。
サウンドに変化があるわけでもなく一見地味な内容と思われるかもしれませんが、「WF-1000XM4」のVer 2.0.0、なかなかいい感じに使えるので迷わずアップデート推奨ですよ。