半月ほど前に、またRICOHのGRを買ってしまいました。今回は特別色の「GR III Diary Edition」ってやつです。
GRシリーズにはよくある色変えモデルで、(40mmのGR IIIxではなく)28mmの伝統的な画角のほうのGR IIIがベース。まず2023年1月に「RICOH GR III Diary Edition Special Limited Kit」という全世界2,000台限定のモデルが出て、そこからストラップやケースなどの豪華な専用アクセサリーを省略した単体版の「RICOH GR III Diary Edition」が4月に追って発売されました。GR III世代に入ってからの限定カラー(GR III Street Edition / GR IIIx Urban Edition)では毎度おなじみの流れですね。
私が買ったのはSpecial Limited Kitじゃないほう。ヨドバシカメラでの販売価格は142,800円で、通常モデル+3,000円でした。なかなか感じの良い凝った塗装が施されているので、この差額なら選ぶ価値ありだと思います。ちなみに、Street Editionの時は特別セットじゃないほうでも「受注期間限定」という扱いになっていたのですが、GR III Diary EditionやGR IIIx Urban Editionにそういった記載はないので、限定モデルというわけではない……っぽいです。たぶん。
ぶっちゃけ、購入時点ではどうしてもDiary Editionが欲しかったというわけではありませんでした。いつもの「あ~カメラ趣味なんか足洗いてぇ~、GRぐらいで済んだらいいのにな」期がやってきて、買い戻してみるかと思ったタイミングでたまたまGR III / GR IIIx / GR IIIx Urban Editionは納期未定、GR III Diary Editionだけは次回入荷時期が決まっているという状況だったので、善は急げと勢いで注文を入れておいたのです。
ところが、いざ手にしてみると実に良いルックスで気に入りました。今回の特別色は「メタリックウォームグレー」という少し暖色寄りのグレーなのですが、これが良い意味でGRっぽくない素敵な色合いです。フィルム時代のコンパクトカメラを今持ち出しているかのようなレトロな雰囲気があるというか、質実剛健で味気ないイメージの強いGRらしからぬ色気があります。
グリップのラバー部分も真っ黒ではなく、焦げ茶っぽい色の新規パーツ。眺めても愉しいGRというのはちょっと新鮮です。
私はAPS-Cセンサーになった最初の代で初めてGRに触れ、その後GR III Street Edition、GR IIIxと買って本機が4台目ですが、毎度しっくりこなかったり飽きてしまったりで早々に売り払っているのを白状しておきます。それでも、小型化に振った大型センサー単焦点コンデジという魅力的なフォーマットは唯一無二なので、こうして毎度懲りずにまた手を出してしまうわけですが。
中身の節々に感じてしまう古臭さや非力さも大きな理由ではあるものの、モノとしてあまりに色気がなくてそそらないというのもモチベーションに関わる要素としては意外と重要だったのかもしれません。その点では、今回はひとつ壁を越えた気がします(気がするだけなので数ヶ月後にしれっと売り払っていても苦情は受け付けません)。

2022.10.17
「GR IIIx」レビュー:スマホに居場所を奪われない40mm版GR
リコーのAPS-Cコンパクトデジタルカメラ「GR IIIx」を購入しました。2週間ほど使ってみたので、思うところを書き残しておこうと思います...
カラバリ商品で操作性や機能に目新しいところはないので、細かい説明は省きます。通常版との違いを挙げるとすれば、イメージコントロールの「ネガフィルム調」が最初から入っているのと(通常モデルにもアップデートで追加済)、専用デザインの電源OFF画面ぐらいですかね。
あと、前にGR IIIを使っていた頃から一度40mmのGR IIIxを挟んで28mmに戻ってきた感想としては、体感的にはAF性能のショボさは28mmの方が気になりにくい気がします。実際の速度や精度に有意な差があるわけではなくて、あくまで広角寄りなぶん“気になりにくい”という話ですよ。
あと、クロップで28mm / 35mm / 50mmというオーソドックスな画角を使えるのは、やっぱり40mm / 50mm / 71mmのマニアックな3択と比べるととっつきやすいかなと思います。
先述の通りSpecial Limited Kitではないので、いい感じのアクセサリーはついてきません。付属品はバッテリーと充電器、チープなリストストラップ、チープな黒樹脂のホットシューカバー(Special Limited Kitはメタル)ぐらい。
レンズの外周を飾るデコレーションリングは専用色のシルバーのほかに、一応ノーマルのブラックも付属しています。映り込みとか気にするなら変えてもいいかも?いや、気にするならこんな色のカメラは使わないか……
ケースは自前で別途用意しました。山田屋写真用品の「帆布カメラポーチ」(Sサイズ / キャメル)をチョイス。なかなかおしゃれで気に入っています。革紐で巻いて留めるスタイルが手帳・日記帳っぽさもあり、Diary Editionのテーマにも合っているんじゃないでしょうか。
最後に、GR III Diary Editionで撮った写真をペタペタ貼っておきます。中身は4年前に発売された普通のGR IIIと同じなのでいまさら論評はしませんが(面倒なだけ)、まぁこんな感じの写真が撮れます。作例はすべてFlickrにアップロードしたものを埋め込んでいるので、適宜リンク先で拡大して見てやってください。
▲これが例の「ネガフィルム調」で撮った写真。
▲完全に余談ですが、「コーヒーエイド クール ライム」にはがっかり……大好きだったクールライムの復活かと思いきや、ぬか喜びでした。