Snapdragon 6 Gen 1に触れておきたかったので「AQUOS sense8」を買ってみた

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シャープのミドルレンジスマホの新機種「AQUOS sense8」が出ましたね。がっつりレビューを書くほどの意欲はないのですが、せっかく買ってみたのでメモ書き程度に記録しておきたいと思います。

一応はじめに断っておくと、メインスマホとして使っているわけではなくリサーチ目的でちょっと触っておきたいという動機での購入です。

このシリーズはなんだかんだバランスの取れた出来の良い機種が多いので適当に使えるサブ機として毎回よく買っていて(直近2世代ほどは値段も上がってきて食指が動かなかったのでスルーしましたが)、売れ筋の機種でもあるので「普通の人が普通に手に取る現行の安いスマホのパフォーマンスはこれぐらい」というひとつの基準として触ってみたりしています。

まあそんなことはどうでもいいんですが、そういう意味で「今年は買って触れておくか」と思った最大の理由はSnapdragon 6 Gen 1が搭載されたことです。

(日本市場でもMediaTek Dimensityシリーズ搭載機が増えてきたことなどは一旦置いておいて)ここ1年半ぐらいのQualcomm SoCのミドルレンジAndroidスマホは供給の問題などで軒並みSnapdragon 695 5G搭載機ばかりという状況が続いていました。

メーカーによっては同シリーズの機種で2世代続けて同じSoCという完全に停滞してしまった例がいくつかあるのも好ましいことではありませんし、なんたってこれがまあぶっちゃけてしまえば割とトロい石なもんで、間が悪いことに円安などの影響で端末の値段も上がりがちな中、「この成熟しきったはずのスマホ市場で、4~5万円ではこのレベルの物しか手に入らないのか……」とげんなりしていたというのが正直なところ。

ここに来てようやく事態が改善され、Snapdragon 6 Gen 1というニュースタンダードになりそうな新鮮なSoCが入ってきたのですから、今後1年ぐらいのミドルレンジの基準を知識としてアップデートしておきたいなと手に取ったわけです。

ベンチマークスコアなどの定量的な評価は私なんかよりずっと詳しいReaMEIZUさんあたりの記事を見ていただければと思いますが(長いこと仲良くしていただいているブロガーさんです)、肌感覚的には「Twitter(今はXか)みたいな無駄に重い粗悪なアプリでもかなり滑らかに動く」「ゲームしない人ならこれで全然ストレスなく使える」という印象。

ハイエンドほどの性能はいらない(そこまでの価格に見合ったリターンが得られる使い方ではない)けれど普段使いの域でモタつくようなレベルではこれまで使ってきた機種(とりあえずハイエンドを選べる相場だった時代の機種)と比べて見劣りするから無理、という感じならSnapdragon 6 Gen 1で十分満足できるんじゃないでしょうか。

まあ私自身がまさにそれぐらいの判定ラインで選んでいるわけですが、これまではこういったニュアンスの評価はミドルハイのSnapdragon 7シリーズに向けてきました。まあ、765とか778がちょうどいいなと思っていた人なら、今の基準だと7 Gen 1や7 Gen 2まで望まなくとも6 Gen 1でいけるんじゃないですか?ってことですね。

(余談:Snapdragon 7 Gen 1(以降)の選択肢がもっと普通にあるとうれしいんですけどね……現状、razr 40やTORQUE G06といったキワモノしか国内では出ていないのが残念)

あと、AQUOS sense8を買って確かめておきたくなったもうひとつの理由としては、各所のレビュー記事に添えられた作例写真を見て「え?こんな良い感じに撮れるのか!?」と、これまでのAQUOSスマホ(中級機以下に限らず)で体感してきた写りとはちょっとレベルが違いそうな予感がしたというのもあります。

AQUOSスマホもけっこう色々買ってきてるんですが、GR certifiedやライカ監修などの看板を掲げた上位機種も含めて、歴代機種のカメラにあまり良い印象はなかったもので……まさかミドルのsenseシリーズのカメラがここまで成長してくるとは驚きました。

せっかくなので他の部分の話も軽くしておくと、まず筐体の作りは普及機としてはなかなか良質。携帯情報端末としての本質的に優れているといえる小型・軽量な機種が好みなので、個人的にはけっこう好きかも。

約153×71×8.9mm / 約159gと、片手操作も含めて扱いやすいサイズですし、高くも安くも見えすぎない嫌味のないシンプルな外観の金属ボディはしっかりとしたユニボディ構造で、軽さから受ける印象とは裏腹にちょっとひねってみてもびくともしないような頑丈さもあるのが気を遣わず付き合える道具として良いですね。

あとは細かい点ですが、指紋センサーが側面に移動した先代のsense7ではなぜか電源ボタンとまとめず独立したセンサーを並べるという今時珍しい仕様だったのが不満でしたが、sense8ではちゃんと一体化させてきたのは良いと思います。もっとも、「sense6では画面内指紋認証にできてたじゃん」「せっかく有機ELなんだからやればいいのになぁ」「ライバル機種(OPPO Reno9 A)もやってるよ??」といった思いも無くはないのですが……

まともな新世代SoCと5,000mAhバッテリー、そしてIGZO OLEDという組み合わせのおかげで、電池持ちや発熱の問題もなく、本当に普通に不満なく使えるスマホという感じ。

ディスプレイ関連でいえば、液晶でも有機ELでもAQUOSスマホはだいぶ発色にクセがある機種が多くて、標準設定がヘンなだけならともかく画質モードをどれにしてもしっくりこないというのが毎度恒例の悩みだったのですが、パネルの素性もいくぶんか無難になりましたし、画質モードとは別に色温度の設定ができるようになって違和感の少ない設定を出しやすくなった……ような気がします。

ただ、しばらく使ってみて困ったのは、半永久的な焼き付きには至らずとも、同じ位置にボタンなどのUI表示が留まるようなゲームアプリなんて数時間続けてやったら割と不安になるレベルの一時的な跡が残ります。そのうち消える範囲のものではあるのですが日常利用程度ではなかなか消えず、たまに意識的に無地の画面を出しっぱなしにしたりといったメンテナンスをしないと気になるレベル。

あとは……ベゼルのいびつさとかジェスチャー操作時の不揃いなバイブレーションの安っぽさとかも気にはなるのですが、その辺はいよいよ本来の購買層ではないマニア目線の話でしかなくなってくるのでこれぐらいにしましょうか。

ぐちぐち色々と書いてはみましたが、細かな不満はあれど、基本性能・カメラ・通信機能(対応バンドやeSIM)、ソフトウェア面での寿命(アップデート保証)など死角の少ないスタンダードモデルで、これはまた定番になるだろうなと確信できる機種でした。

また、AQUOS sense8自体の出来だけでなく、注目していたSnapdragon 6 Gen 1のパフォーマンスも期待通り良好だったので、ようやく695地獄が終わってこれからどんどんこのSoCを積んだ機種が出てきてくれるだろうと思うと非常に楽しみです。

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