XPS 13(9315)のジャンク品を買ってスラブトップ化してみた

パソコン/タブレット

最近、秋葉原をうろついていたら掘り出し物のノートパソコンを見つけました。

DELLのXPS 13(9315)という13インチモバイルノートで、構成はCore i5-1230U/メモリ8GB/SSD 256GB。外装に目立った傷や汚れもなく箱や付属品も揃っており、こんな真新しいのがなんと26,990円。ウソみたいな値段です。

種を明かせば、まあ画面不良なんですね。一部分だけ映らないとか、カラフルでサイケデリックな模様が表示されるとかですらなく、完全に真っ暗なレベル。しかしそれ以外はまったく問題なく、画面さえ外部出力してしまえば普通に使えるのにこんな新しめの世代でこんな値段しかつかないとは驚きです。

とはいえ、DELLの修理はめちゃくちゃ高いので、まともに直して使おうと思ったらこの値段でもまともな状態のものを買うより安いかどうか怪しいぐらいなのも事実でしょう。

しかしまともに直さないつもりであれば、ちゃんと動く12世代のPCがこの値段はやっぱりお買い得。とりあえず何かしらうまいことやれるだろうと思って買ってみました。

まず考えたのは「こんなん普通に部品輸入して自分で直せばいいでしょ」。この機種はサービスマニュアルがメーカー公式サイトで公開されているので部品さえ手に入ればハードルは低めです。

ただ、どうやら上半分をまるごと交換=液晶パネルだけでなくベゼルやアルミ外装も含めた一式をASSY交換する前提の作りになっているようで、流通しているパーツもほとんどはその状態ですし、先述のサービスマニュアルでも液晶パネルだけになるまで分解する手順は示されていません。

そんなわけで、ちょっと部品代は高くなりがちなんですよね(円安だからというのもありますが)。直しても元が取れる範囲ではあるのですが、ちょっとおもしろくないな、と。

ちゃんとしたサービスマニュアルが公開されています

そこでいいことを思いつきました。本題の「スラブトップ」(slabtop)ってご存知ですか?

海外ギークのスラングで、画面がダメになったラップトップの上半分を取り払って外部モニターにつないで使うことを指すそうです。The Vergeの記事でも取り上げられています。

MacBookでやっている人がほとんどなんですが、たぶんこれもいけるんじゃね?ということで試してみました。

裏蓋を外して……

基盤から液晶とカメラの配線を外して、ヒンジも外します。手順の詳細はサービスマニュアルに載っているので(というかそもそも真似するような状況も限られるでしょう)詳しくは書きませんが、見かけによらずかなり整備性の高い機種だなと感じました。

修理する権利(笑)とかいう反吐が出るほど気色悪いゴネ得ノイジーマイノリティ活動の影響なんでしょうが、単に修理が容易な設計というだけではなく、各所にその場所で使うネジの種類(頭の形状だけでなく長さも)が印字されていたりと、メーカーの拠点以外で分解されることをしっかり想定した作りになっているのが見て取れます。

基本的には多くのノートPCが素材になり得ると思われるスラブトップですが、中途半端に本体側にヒンジの一部が残るような作りの機種でやるとあまりスタイリッシュではないでしょう。

また、見た目の問題以上に「スラブトップ適正」として重要なのが、無線LANアンテナの配置です。長さ・高さを稼ぐために画面側にアンテナを伸ばしている機種はけっこう多いので、その場合は一工夫しないとかなり不便なマシンになってしまいます(MacBookで作っている人たちも年式によってはこの壁がある様子)。幸い、XPS 13(9315)の無線LANアンテナはボトムケース側に入っているのでディスプレイ側を取り払っても支障なしでした。

この機種でスラブトップ向きじゃないポイントがあるとすれば一点だけ。裏蓋を固定するネジのうち2本がヒンジの骨格のパーツに刺さるようになっているので、画面を外した状態では留められません。このため、本来ヒンジがある側の一辺が1ヶ所もネジ止めされていない状態になってしまいます。

やや気になるところではあるのですが、ツメと他の部分のネジだけで十分固定されていてパカパカすることはないので気にしないことにしました。

PC本体、キーボード、タッチパッドが1枚の板に集約された「小型デスクトップPC以上ノートPC未満」の使い勝手はちょっと新鮮。何気に良質なスピーカーが組み込まれているのも美点ですね。独特なスタイルもこれはこれでカッコよく、薄型軽量で可搬性も高まります。自宅で使うもよし、ホテルやカラオケルームで大画面に投影するもよし(DP Alt Modeだけだとちょっと使い勝手悪いので、HDMIがある機種だとなお良かったかも)。

わざわざ作る物というよりは、たまたまお持ちのノートPCの画面を割ってしまった人(なおかつ修理するのは割に合わない機種であること)や私のように好都合な掘り出し物を見つけた人が奥の手として選ぶ手段ではありますが、なかなか悪くないですよ。スラブトップ。

ちなみに、動作確認に使ったのは「HP E14 G4」というモバイルモニター。本件とはまったく関係なく直前に見つけて買ったばかりだった、これまた“掘り出し物”です。

元々は14型フルHDでタッチ無しというスペックの割にはちょっと割高感のある製品だったと記憶していますが、未使用で眠っていたものを18,700円ほどで買えました。

USB Type-Cポートが左右に2つ付いていて、DP Alt Modeでの映像入力とUSB PDのパススルー給電ができるようになっています。左右どちらのポートを電源・映像入力に使っても良いという無駄にリッチな作りで取り回しが良いのが美点。表示品質もデザインも良い、まともなメーカーのモバイルモニターがこの値段で手に入るのは割とアリかなと思い、使い道もろくに考えず買ってみたら後からハマリ役が降ってきましたね。

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